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中国との関係深めるブラジル

 地元メディアによると、建設会社のカマルゴ・コレア社と中国の中国鉄道建設株式会社(CRCC)が提携を結び、ブラジル国内の鉄道建設工事の入札に参加する「ブラジル政府物流投資プログラムへの投資の実現可能性調査に関する協定」に調印しました。
 同提携はジルマ大統領(労働者党=PT)が中国の習近平国家主席と17日に行った2国間会議の結果と見られています。ただ入札参加には、両国がブラジル国内のインフラを対象とする投資に関する同意書に調印する必要があります。
 ブラジル側は戦略的とみなされる6路線の建設工事を中国側に申し出ています。6路線の中で最初の入札が予定されているのは、ルーカス・ド・リオ・べルデ(マット・グロッソ州)―カンピノルテ(ゴイアス州)間を結ぶ路線で、検討中の他の路線にはブラジル内陸部のセラード地帯から北部の港湾地帯を結ぶシノップ(マット・グロッソ州)―ミリチツバ(パラー州)線のほか、サぺザル(マット・グロッソ州)―ポルト・ベーリョロライマ州)線などが候補に挙がっています。
 ブラジル・中国ビジネス協議会(CEBC)のセルジオ・アマラル会長は、「我々にとって非常に重要な事業だ」とした上で、「両国の協力関係を実現させた貿易やインフラ投資から、我々の関係は提携という別の段階に進みつつある」と述べています。さらにアマラル会長は、「食品会社BRフーズ社のように中国に物流センターを有するブラジル企業が、同協議会の中国での活動の継続にとって有利となる」としています。
 中国側にとっても、同プロジェクトによる鉄道建設は輸送コストの削減につながり、中国企業は今後、穀物や肉派生品類を現行の先物取引の代わりにブラジルの生産者から直接購入することが可能になるなどメリットは多いようです。