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化粧品業界の動物実験禁止

 地元メディアによると、サンパウロ州のジェラルド・アルキミン州知事社会民主党=PSDB)は23日、化粧品、衛生用品、香水産業での動物実験を禁止する州の法案を公布しました。この措置は今後、法制化されることになります。この法案に違反した企業は実験に用いた動物1匹につき罰金100万レアルが科せられます。
 昨年10月、サンパウロ州サンロッケ市のロイヤル研究所で薬品の実験台になっていたビーグル犬約178匹に対し保護団体が動物虐待と訴え、研究所から連れ出したことで注目を集め、これが同法案成立の契機になりました。同法案はフェリシアーノ・フィーリョ州議(全国エコロジー党=PEN)によって緊急議題として提出され、昨年12月議会が承認しました。
 同州議は州知事官邸での演説の中で、「自然環境を保護するのと同様に動物を保護することも憲法で定められており、立場の弱い彼らを守らなければならない。この法案ではサンパウロ州のみが対象となっているが、国内全体に適用されるのが理想だ」と指摘しています。