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デング熱患者が3倍増

 メディアによると、厚生省が25日に公表した集計結果でデング熱患者数が16日までに20万4700人に達し、昨年同時期の7万500人を約3倍も上回っていることが分かりました。患者の約85%がブラジル国内の8州に集中しており、その中でも最多だったマットグロッソ・ド・スル州では4万2000人に上っています。デング熱が「大流行」と判定されている州は同州以外にマット・グロッソ、トカンチンス、アクレ、ゴイアス各州の合計5州となっています。
 ブラジル厚生省のジャルバス・バルボザ衛生局長は、患者の急増には二つの要因があると分析しています。第一は、4型デング熱ウイルスがこれまで発症していなかった地域で流行し始めたため、第二は蚊の急激な増加によってデング熱ウイルスの伝染しやすい環境になっていると指摘しています。
 アレシャンドレ・パディーリャ厚生相は、人口密度が高い南東部とブラジル国内でデング熱注意報が発令された都市のうち約半分を占める北東部の2地域に、「デング熱がまだ流行していない州や都市もしっかりとした対策を立てておくべき。伝染が最も活性化する時期は5月までだ」と警告を発しています。