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文部省の通達を無視 サンパウロ市5大学が入試実施

 文部省はサンパウロ市内の大学11校に対し、教育レベルが基準を満たさなかったとして大学入試の実施を禁止しましたが、そのうち5校が通常通り入試を行っていたことが判明しました。
 地元メディアによると、文部省が教育レベルが基準以下の学部リストを19日付連邦官報で発表以来、各大学に対して受験希望者の受付けを禁止するよう要望していました。しかし、バンデイランテス総合大学、ラジアル大学、サンタンナ大学、メトロポリタナス・ウニダス大学、サンパウロ工科大学では入試禁止学部への受験登録が大学の公式サイトから申込むことが可能で、今月下旬から来年上旬にかけて入試日程が組まれていました。
 5大学でブラックリスト入りしている学部は合計17学部で、入学定員数は合計4291人。これらの学部は2008年と11年に学力調査委員会が実施した国家学生学力試験で2回とも基準点以下でした。
 同学部の入試禁止措置は今回が初めて。文部省は「規則違反が証明された場合、各機関に緊急通知を行って行政手続きに踏み切る」と警告しています。

各大学の対応

 バンデイランテス総合大学とラジアル大学では、入試が禁止されている5学部のすべてで入試登録が可能でした。
 サンタンナ大学では文部省の決定事項に関する連絡を受けていないという理由で、教育レベルが基準以下だった5学部で入試登録を行っていました。しかし同大学は20日夜、入試の実施が禁止されている事実を確認したと報告しています。
 このほかのウニパウリスターナ大学やサンパウロ統合大学では、教育レベルが基準以下だった学部の13年度入試受け付けを中止しています。

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