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W杯特別措置法案6項目を大統領が拒否

 地元メディアによると、ジルマ大統領は議会で承認されたサッカー・ワールドカップ(W杯)特別措置法6項目を却下し、6日付連邦官報に掲載しました。却下項目の中で最も注目されているのは、各州及び都市での入場券半額割引条例を無効とするものです。議会承認の法案は高齢者向けの様々な措置が記載され、その他の割引は実施されない予定でした。大統領の拒否で国際サッカー連盟(FIFA)は各州及び市政府と半額割引に関して交渉することになります。却下の理由を法務省と連邦弁護庁(AGU)は「政府機関の間で法律上の対立があってはならない」としています。
 法案にはスポーツ省の要求で「ブラジル代表すべての試合で入場券の10%を低価格枠とする」という項目が盛り込まれていましたが、FIFAは大会前から入場券を販売することから、低価格枠の適用は困難とされたため、同項目も却下されました。ボランティア活動に関する2項目は労働法で既に規定されており、ビザ申請に関する2項目も現行の申請システムの変更を意味するため、これも却下されました。