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リオで白昼の銃撃戦、死者15人

 オリンピック開催が決まったばかりのリオデジャネイロ市で、懸念されていた治安上の問題が浮き彫りになりました。17日、リオデジャネイロ市北部にあるマカーコ丘のファベーラ(貧民街)で、麻薬密売2組織による銃撃戦が発生、鎮圧に出動した軍用ヘリコプターが地上からの狙撃で墜落し、警察官2人が死亡、4人が負傷しました。その後、軍警と麻薬組織との銃撃戦で、組織員10人と一般市民3人が死亡、住民ら8人が負傷する事態となり、周囲は大混乱でした。
 密売組織が衝突したきっかけは縄張り争い。麻薬売買に便利なマカーコ丘を巡って、サンジョアン丘のコマンド・ベルメーリョが同日午前1時ごろ、同地に侵入。マカーコ丘統治するアミーゴス・ドス・アミーゴスが応戦し、銃撃戦となったものです。
 アミーゴス・ドス・アミーゴスが統治するマカーコ丘は、都心に近く中流家庭も多いため、手軽な麻薬密売地として、各麻薬組織が狙っている場所。その場所を巡る衝突に、鎮圧に動いた警察が巻き込まれ、死者を出す騒ぎになりました。
 この事態に、オリンピックやW杯派大丈夫かとという声が上がっていますが、リオ市の治安当局は、「対策は十分に行う、心配ない」と語っています。