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鹿児島県、修生制度継続

 鹿児島県とブラジルの交流を目的に2004年からブラジルへ研修生を派遣している鹿児島県は、5年の計画だったのを延長、さらに5年間継続すると発表しました。同県のブラジル派遣研修制度は、ブラジル鹿児島県人会創立90周年記念事業の一環として始められたもので、当初の予定では今年度が最終会でした。この継続決定に関係者は喜びを隠せない様子です。これまでに鹿児島県からは、23人の研修生がブラジルを訪れ、それぞれ1年間の研修生活をしています。この研修制度は若者にとって大きな成果を上げているにもかかわらず、日本の各自治体は予算緊縮の中で留学制度を廃止するところも多く、ブラジル在住の鹿児島県の関係者たちは研修制度の継続を強く望んでいました。
 同県の研修制度継続が決まったのは、去る11月、鹿児島県人会創立95周年記念式典に出席するため慶祝団一行がブラジルを訪問。その際、伊藤祐一郎県知事がブラジル鹿児島県人会から研修制度継続を強く訴えられ、その熱心さに知事らが心を動かされ、要望に応えることになったものです。これで同県の研修制度は、鹿児島県人会創立百周年を迎える5年後まで継続することになりました。
 これからは、年に5人派遣していたものを2人に絞り、鹿児島県が往復旅費と生活費の一部を補助します。継続が決まって、ブラジル鹿児島県人会の園田会長は「知事、議員らがブラジルへの認識を深められ、こんなに嬉しいことはありません」と笑顔でした。