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犯罪組織PCCの幹部ら21人を逮捕

 サンパウロ州各地で暴動を起こし警察関係者らを殺害したPCC(都第一コマンド)事務所をサンパウロ組織犯罪捜査課(Deic)が急襲、 同組織の幹部や弁護士ら21人を逮捕しました。犯罪捜査課の手入れは、サンパウロ州内各地で一斉に行われ、今回の逮捕劇となったものです。逮捕された中での大物は、PCCのドン、マルコーラの顧問弁護士、マリア・ラッシャード。組織の幹部としても活動していたともいわれます。このところブラジルの弁護士の地位は低下する一方で、先日はアデミルソン弁護士を主犯とする3人組が幼児誘拐事件を起こし、逮捕されています。アデミルソン弁護士は、誘拐した子供の親の顧問弁護士をしており、誘拐後も平然と家に現れ、相談に乗っていたといいますから、開いた口がふさがりません。

 さて、PCCの逮捕劇に話を戻しますと、同組織のサンパウロ市内の経理事務所では、首脳部から命令を受け、それを組織内部に伝達していた経理担当のマリレネ・シモンエスが現場で押さえられました。この他、資金の配分先を決めるレアンドロケイロスも逮捕されました。また同事務所からは、麻薬21キログラム、現金3万5000レアル((約180万円)、帳簿などが押収されました。その他、別の場所ではPCCの武器を取り扱う業者を逮捕し、銃四丁を押収するとともに、幹部らも逮捕されています。一方、サンパウロ州奥地のプレシデンテ・プルデンテ市では、看守らの殺害を謀っていたPCC一味を逮捕し、武器類も押収しました。

 サンパウロ州では、本格的なPCC壊滅作戦に乗り出したようです。