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サンパウロの胃袋を支えた日本人移住者

 1966年以来、サンパウロ市民の台所を支え続けているサンパウロ州中央食糧配給センター(CEAGESP)の40周年式典がさきごろ同センター内で開かれました。式典には、西林万寿夫・サンパウロ総領事、上原幸啓・日本文化協会長、松尾治・在伯都府県人開会連合会会長、CEAGESP関係者など、約100人が出席しました。式典で、フランシスコ・カジュエイロCEAGESP会長が「日系人の力があったからこそ、今日のブラジルの農業があり、CEAGESPがある。日系コロニアに感謝します。」と日本移民に感謝のことばを述べられました。

 設立当初から市場を支えてきた鈴木克美さん(茨城県出身、66歳)は「40年前は100パーセントといっていいほど、市場の利用者は日系人ばかりだった。その頃は言葉も分からず苦労したし、白菜や大根は売れずに捨ていたこともあった」と当時を振りかえっていました。

 日本移民が農業の面でブラジルに貢献したことはよく知られていますが、ほとんどブラジル人家庭には普及していなかった野菜が、この人たちの力でどんどん普及、栄養状態もよくなっていきました。今回の式典での日本移民への賛辞は、こうした日本移民の努力が改めて再認識されたということです。