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サンパウロ争乱状況

 NPOチャレンジブラジル・ブラジル支部からの情報によりますと、まだ多少の混乱は続き、夜間の外出は控えているそうです。昼間は身の危険を感じるほどではないにしても、一応注意しているということでした。

 在伯の公館からは、以下のような情報が出されています。
 1.事件の概要
(1)組織犯罪グループPCC(首都第一コマンド)12日夜から、州公安当  局がPCC幹部を含む765人の囚人をアヴァレー市の刑務所より警備の一層厳しいプレジデンテ・ヴェンセスラウ市の刑務所に移送したことへの報復として、115件(うち59件がサンパウロ市及び近郊)の警察署等への襲撃、州内71カ所の刑務所で暴動及び路線バス41台(サンパウロ市内28台)にガソリンをまいて放火する事件を引き起こした。
(2)犠牲者等(15日15時「フォーリャ・オンライン」から)
  ○ 死者94名
    (警察関係者31、刑務所職員8、PCC関連容疑者38、市民4、囚人等13)
  ○ 負傷者49名
    (警察関係者33、刑務所職員1、市民15)
  ○ 邦人被害についての情報は15日15時までのところなし

2.留意事項
  本件は、PCCによる犯行で警察施設等を狙った犯行であるが、一部、路線バスを襲撃している事実もあることから、以下の点について、留意してください。 
 ○ 特別な用件がない限り警察施設等付近には近づかない。
 ○ 夜間や不要な外出は避けるとともに、路線バスは極力利用しない。
 
 なお、18日には以下の情報が出されました。
  PCCによる一連の暴動事件は、16日午前の時点で一応におさまったものの、今なお、市内において散発的ですが事件が発生しています。
 昨夜の主な事件として、
  ○ オザスコ市内の警察施設(第42大隊第1中隊)に対するマシンガン使用の襲撃
事件(負傷者無し) 
  ○ グアルーリョス国際空港に隣接する軍施設(クンビッカ空軍基地)に対する爆破予告事件(軍警察出動)
  ○ サンパウロ市内西部における自動車盗犯人と警察官との銃撃事件(1名死亡)等々警察施設等を狙った事件が発生しています。この他、報道によると16日夜から17日朝にかけてPCCによる警察施設襲撃が散発的に起こり、PCC側に22名の死者が出た模様です。
 軍警察はPCCによる犯行か否か捜査中ですが、引き続き、重装備をした特殊部隊によるパトロール強化と各警察関連施設の警戒強化を続行しています。