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心理学を学ぶ学生が増加

 エスタード紙によると、2016年度に心理学課程へ入学した学生が12年と比べ25.8%増加しています。高等教育実態調査で判ったもので、心理学の増加率は法学(14.5%増)や工学(19.7%増)、教育(19.7%増)、経営学(17.2%減)をかなり上回っています。これまでの人気は工学部や医学部、法学部でした。

 同部門の専門家は、心理学を選ぶ若者が増えている状況について、「政治的、経済的、社会的問題を抱えている国内の混乱した状況の反映だ」という見方をしています。続けて「高校によっては行動や感情の問題を論じるのをオープンにする傾向があり、この変化が同分野への関心を高めている」との可能性を指摘しました。サンパウロ市南部のサンタ・マリア高校では、心理学が3年生の間で人気のコースになり、129人の生徒のうち29人が心理学者になることを希望しています。

 ポルトガルの授業でいじめに関するドキュメンタリーを鑑賞した後、心理学を学ぶことにしたという16歳の女子生徒は、「そのドキュメンタリーでは、私たちが自然だと思っている行動に疑問を提示していた。私たちの行動を分析し、行動がどのように形作られ、どのような意味を持つのかを教えられ、傾倒するようになった」と話しています。別の女子生徒も、「どのような思いが働き、それがどう影響して私たちが行動を行っているのかを学ぶのは、非常に魅力的だ」と語っています。