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生理用品「月経カップ」に関心急増

 地元メディアによると、ブラジルでナプキンやタンポンに代わる生理用品「月経カップ」を利用する女性が急増しています。月経カップとは天然ゴムや医療用シリコンなどで作られた直径4センチほどの鐘型のコップで、生理中の女性が子宮口にかぶせて使用します。コップの中には最大12時間まで経血を溜めることができ、カップは経血を洗い流せば再利用できます。
 ブラジルでは最近、この月経カップへの関心が高まり、月経カップの使い方を説明するフェイスブックのコミュニティー「コレトール・ブラジル」には1万3000人が登録し、この半年で登録者数は2倍になっています。同製品を79レアルで販売している製造メーカーのインシクロ社では、昨年の売り上げが一昨年と比べて10倍以上になり、オーナーのマリアナ・ベチオーリ氏は「販売が爆発的に伸びた。中長期的にすべての女性がカップを利用するようになるだろう」と期待しています。
 月経カップは一度購入すれば10年間利用でき、ごみを増やさずに済む環境にやさしい製品です。1930年代にカナダで発明され、米国や日本などでも注目され始めています。価格面の問題などから生理用品が手に入りにくいアフリカでは、安全で費用も安い生理用品として女性の健康促進を進めるNPO団体が配布しているそうです。
 産婦人科医は、人気の出てきた月経カップの使用方法について、次のような注意を呼び掛けています。「説明書では、12時間までの使用が可能とされているものの、感染などを防ぐためには2〜4時間で取り換えることが望ましい。ゴム製品にアレルギーを持つ人は、利用しないほうが無難」ということです。