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同性婚の割合は0.35%

 地元メディアによると、ブラジル地理統計院と登記所が9日に発表した共同調査結果で、昨年結婚した同性婚カップルは3701組と分かりました。ブラジル国内で登録されたすべての婚姻届の中で占める割合は0.35%でした。
 昨年結婚したカップルは一昨年より1.1%増加して105万2477組。そのうち同性婚は3701組で、その52.5%に当たる1945組がサンパウロ州に集中しています。他州ではリオ州211組、ミナス・ジェライス州209組となっており、ブラジル南東部だけで全体の80%を占めています。同性婚が最も少なかったのはアクレ州の1組で、ブラジル北部は7州を合計しても56組にとどまっています。男女別では、女性同士の結婚が52%、男性同士が48%になっています。
 ブラジルでは2011年5月の最高裁の判決により、同性愛者の内縁関係に関する年金、相続税、養子縁組などの権利及び義務を異性愛者と分け隔てなく取り扱うことになり、昨年5月14日、国家司法審議会がブラジル国内の登記所に対し同性カップルの婚姻届の受け付けを義務付ける決議案を可決しています。これにより今回初めて同性婚に関する調査が実施されました。
 ブラジル地理統計院研究員のエニオ・メロ氏は同性婚の比率が0.35%と非常に少なかったことに関し、同性婚をする人の平均結婚年齢が男性37歳、女性35歳と異性間での結婚の平均(男性30歳、女性27歳)よりも高いことを挙げ、「同性婚は婚姻に付随する年金や保険、遺産相続の権利を保障することが主目的とされている」と説明し、「非政府組織(NGO)や裁判所の集団結婚式促進キャンペーンなどにより今後は同性婚が増えていくだろう」と予想しています。