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スムースにはいかないスーパー大手2社の合併劇

 フォーリャ紙の報道によると、これまで何度も新聞紙上を賑わせてきたスーパーマーケット業界の最大手ポン・デ・アスーカルと、第2位のカルフール2社の合併が正式に発表されました。ポン・デ・アスーカルの経営審議会会長のアビリオ・ジニス氏が、BTGパクツアル銀行、社会経済開発銀行(BNDES)と共同で資金を負担し、ブラジル・カルフールを買収、「ノーボ・ポン・デ・アスーカル社」と名付けた新会社を設立すると発表したものです。この合併話が公表された28日、サンパウロ市の株式市場では好感を持って迎えられ、ポン・デ・アスーカル社の株が12.6%上昇しました。

実現すればブラジル最大のスーパー

 この合併が実現すると、ブラジル国内スーパーマーケット市場の32%を占める巨大企業が誕生します。店舗数は全国で178都市に2386店舗を持ち、年間売上高は650億レアル(約3兆3千億円)に達します。サンパウロ市やリオデジャネイロ市など両社が競合している地域が全体の5〜8%ありますが、これらの競合店舗は売却するか、閉店を予定しています。

筆頭株主は猛反発

 今回 の合併話は秘密裏に進められ、ポン・デ・アスーカルの筆頭株主であるフランス系企業グループ・カシノにも報告されていませんでした。グループ・カシノは5年前にジニス経営審議会会長から同社株の36.9%を取得しており、この時の条件として2012年7月から同社の経営管理をグループ・カシノが行うことが明記されています。ところが、ポン・デ・アスーカルとカルフールが合併すると、カルフールも大株主となり、グループ・カシノの影響力が低下することから合併に対して猛反発、「合併の提案は違法だ。賛成しない」と態度を硬化させ、国際裁定機関に調停を持ち込みました。今後の成り行きが注目されます。

ブラジル政府も合併に警戒感

 法務省管轄の経済防衛行政審議会(日本の公正取引委員会に該当する組織)も、合併により商品価格が消費者にとって不利益をもたらしたり、納入業者が弱い立場になることや従業員の立場が弱くなることが懸念されるとして警戒感を強めています。こうした事情から、両社の合併がスムーズに進むか、予断を許さない状況です。