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牧師殺害事件で親族に疑い

 地元メディアによると、6月に起きたアンダーソン・ド・カルモ牧師の殺害を捜査している警察は牧師が使用していて所在不明な携帯電話が事件の鍵を握るとして、同電話にアクセスしてきた5人に的を絞り捜査を続けています。同事件では既に2人を逮捕、さらに捜査を続けています。

 アンダーソン牧師は連邦政府のフロデリス副大統領の夫で、警察は親族から26個の携帯電話を提供してもらい、携帯電話の送信記録などを調査しています。親族によると、少なくとも5人が牧師の携帯電話のパスワードを知っていたと証言しており、警察はそのうちの1人が重要な情報を消去したのではないかと疑っています。調査では、電話は夫の葬儀の数時間後にフロデリス夫人の部屋にあったことが判っています。

 夫婦の子供の一人は、「母親のフロデリス夫人、顧問のダグラス氏、家族の友人、運転手、マルシオ・ブバ氏ら5人がパスワードを知っていた」と明らかにしました。ブバ氏は「事件の翌日、バーベキューをしているときにアンダーソン牧師から携帯電話を借り、夫婦の養子ミサエル氏に電話をかけようとしたが、できなかった」と述べました。

 フロデリス夫人のもう一人の息子、ルアン氏は「副大統領の電話からブバ氏に電話し、アンダーソン牧師の携帯電話を持っているかどうか尋ねたところ、ブバ氏はイエスと言い、アンダーソンの電話を一晩持っていた」と証言しています。さらにルアン氏は捜査員に、「ブバ氏が夫婦の部屋に到着し、息子のアドリアーノがブバの手から電話を受け取り、これですべてが解決するだろうとフロデリス夫人に言った」と証言しました。警察は、複数の人が犯罪に関係している可能性があると見ています。

 警察は、フラビオ・ドス・サントス・ロドリゲスとルーカス・ドス・サントス・デ・ソーザの2人の子供を殺人容疑で逮捕しています。この他にも逮捕者が出る可能性があります。