地元紙の報道によると、サンパウロ市および大サンパウロ圏の各都市から流出する人が多くなり、中型都市に転住する傾向が顕著になってきていることが分かりました。サンパウロ州データ分析システム財団が発表したものです。
同財団の今回の発表はブラジル地理統計院のデータを基に分析、その結果を発表したものです。サンパウロ州の人口は2000年に3千697万4千人でしたが、2010年には4千125万2千人に増加しています。この10年間のサンパウロ州の人口増加率は平均1.1%で、全国平均の1.2%をわずかに下回っています。
財団が注目したのは、大サンパウロ圏39都市への転入者が減っていること。90〜00年に同地域には年平均2万4399人が転入していましたが、01〜10年には逆に平均3万362人が転出していました。
財団研究員のソーニア・ペリロ氏は、中西ブラジル、北東ブラジル、北ブラジル地域の各都市が経済的に成長し、魅力的な町となったことが大きく影響していると見ています。サンパウロ市から魅力的な町に育ってきた故郷へ、帰省する人が増えていると考えているのです。
サンパウロ市の場合、この10年間に年平均3万2814人が市内から転出し、その他の都市圏でもオザスコ市が平均6056人、カラピクイーバ市、ジアデマ市、サント・アンドレ市で平均各2千人が流出しています。