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新幹線、運命の入札は来月16日

 リオデジャネイロサンパウロ郊外を結ぶ高速鉄道計画事業の入札が1か月後に迫り、日本企業連合の応札結果が話題になり始めました。先日、連邦政府が社会経済開発銀行の融資保証を発表し、来月16日入札の準備は着々と進められています。

「世界一高い」料金設定

 エスタード紙は、準備は進んでいても、政府が提示したリオ―サンパウロ間のエコノミー席が200レアルというのは日本より高い料金設定で、ブラジル国民の所得からすれば政府が考えているような需要はまず見込めない、というコンサルタントの見解を伝えています。上院公聴会で発表したマルコス・メンデス氏は、「1キロあたり0・49レアル(0・27ドル)という料金設定は、日本(0・25ドル)より高く、おそらく世界最高だろう」と発言。このため営業収益は上がらず、国際標準を下回る総事業費では建設リスクも生じると指摘しました。
 これに対し、社会経済開発銀行インフラ分野責任者のエンリッケ・ピント氏は、エスタード紙の質問に、「高速鉄道は計画を十分に練っている」と強調。高いと批判の料金設定も、空港利用客のアンケートから飛行機やバスとの価格競争に十分対抗できると反論しています。