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サンルイスの刑務所で暴動、受刑者18人死亡

 ブラジル北東部のサンルイス刑務所内で8日、収監者が看守5人を人質にとり、待遇改善などを訴える暴動が起きました。翌9日には、司法当局などの説得により事態は収拾されましたが、本館と別館で計18人の収監者が死亡しました。看守らにけがはありませんでした。
 暴動は警備万全とされている別館で起きました。複数の収監者が1人の看守を取り押さえてピストルを奪い、丸腰の看守ら4人を人質に取って立てこもったのです。ことの始まりは、収監者同士の派閥争いとみられ、暴動グループは対立グループのメンバーを次々と殺害、8日だけで9人の犠牲者が出ました。
 暴動グループは刑務所側との交渉で、食料品と所内の待遇改善を要求しました。「要求が聞き入れられなければ、死体は増えるぞ」などと叫び、9日になってさらに6人を殺害、収監者の犠牲者は15人になりました。確認された遺体には、首を打ち落とされたものが3体ありました。
 暴動は別館だけでなく本館にも飛び火、収監者らが布団を燃やしたり部屋を壊すなどの蛮行に出ました。こちらの動機はまだ不明ですが、本館でも3人の収監者が死亡しました。本館の方は特殊部隊の出動が早く、午前中には鎮圧されたため、犠牲者も3人にとどまりました。