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日本で起きている文化衝突

 最近では日本でも若者の間にはやりだしてきたピアスですが、日本では子供の頃からピアスをする習慣はありません。ところがブラジルでは、生後2、3か月で祖父母や名付け親からピアスをプレゼントされ、耳にピアスをつける習慣があります。
 日本には30万人を超える日系ブラジル人が住み、この子供たちの中には母国の習慣通り、耳にピアスをしている子供もいます。この子供たちが日本の学校へ行くと、教師からピアスをはずすよう注意されるそうです。日本的な感覚でなら、それは当然の注意かもしれません。
 しかし、日系人の子供はピアスをしていることで、遠く離れた日本にいてもおじいちゃん、おばあちゃんが一緒にいてくれるという思いを抱いているのです。ピアスを外せという日本の教師の考えもわからないではありませんが、ブラジルの子供にしてみれば、これはつらいことかもしれません。
 ブラジルの子供達はおしゃれでピアスをしているのではなく、ピアスには、こういった意味が込められているのです。教師もブラジルの文化を理解し、ブラジル人も日本の文化を理解する。今、これが必要なようです。