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カンピーナス都市圏からの海外移住者増加

 地元紙の報道によると、移民の受け入れ国として知られるブラジルから、海外への脱出組が増加しています。サンパウロから100キロほど離れ、日系人もたくさん生活するカンピーナス都市圏からも海外移住組が増え、2012年の203件から16年には553件へと2.7倍に増加しています。過去5年間の合計は1729件に上りました。カンピーナス都市圏でも人ロの多いカンピーナス市からの脱出が多く、12年の112件から16年には270件と2.4倍にも増加しています。

 新聞で紹介されているドイツへ移住した皮膚科医の女性は、「人生で新たな経験がしたかった。学術的な知識や新たな言語を学ぶ機会だけでなく、世界の新たな面を探りたかった。国の政治と経済も大きく影響した。高い犯罪率、汚職に落胆させられ、ブラジルに滞在する意思を失わせた」と、ブラジルの政治状況と治安問題が移住決定に大きく影響したと話しています。女性は移住後の生活について、「家族や職場の友人が懐かしくなったり様々な困難があったり、他の国に住む利点と難点はある。生活するのに完璧な場所とは言えないが、ブラジルより安心して生活できる場所だ」と話しました。

二重国籍者が多く移住が容易
 国税庁の調査によれば、これまでブラジル人が移り住んだ主な国は米国、カナダ、英国となっています。州立カンピーナス大学人口研究センターのロベルタ・ペレス教授は、「米国は依然として世界的に主要な移住先国となっているが、現在移住しているブラジル人の目的地は様々で、オーストラリア、ニュージーランドもめだつ」と話しています。

 同教授は続けて、「19世紀から20世紀にかけてブラジルは、これらの国々からの移住先となっていた。このため多くのブラジル人が二重国籍を持っており、これらの国々への移住が容易なことも理由になっている」と説明しています。国の政治的な状況との関係については、「安定している時期にも移住者はいた。それは要因の一つに過ぎない」としています。