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食肉輸出が激減、2施設が操業停止

 国内メディアによると、食肉加工業者が農牧供給省の衛生検査官に賄賂を支払って衛生証明書を不正に取得していた問題で連邦政府は22日、捜査対象となっている2加工施設の操業を無期限停止し、従業員に解雇通知を出しました。解雇の対象となる従業員は280人に上ります。

 連邦警察が17日に実行した強制捜査は21の加工施設で行われ、衛生検査における不正のほか、一部で不適切な加工が行われていた疑いも指摘されています。連邦政府は同強制捜査が実行された後、対象施設からの輸出を停止すると同時に3カ所の業務停止を命じました。その他の施設の国内販売は特別検査体制下で続けられています。

 操業停止になったのはパラナ州コロンボ市にある2つの加工施設です。この施設の商品は、捜査の後に販売が急減し、顧客からの注文も延期になっています。警察の調べで1社は、14年に同州の学校給食に供給した七面鳥のソーセージに鶏肉を使っていた疑いが持たれています。

 疑惑が表面化してからブラジルから食肉製品を輸入している国のうち10カ国以上が輸入の一時停止や検査強化などの措置を採りました。商工開発サービス省によれば、21日のブラジルの食肉製品輸出額は7万4000レアルで、3月の1日あたりの平均輸出額(約6300万レアル)から激減しています。