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連邦警察がパロッシ元大臣を拘束

 各メディアによると、連邦警察は26日、国営石油ペトロブラスにからむ汚職捜査で3件の一時勾留令状および27件の捜索押収令状、15件の強制連行令状を執行しました。この捜索で労働者党のルーラ政権で財務大臣、ジルマ政権で官房長官を務めたアントニオ・パロッシ氏ほか、同氏が大臣在任中の補佐官など2人も拘束しました。パロッシ氏はサンパウロ市内の自宅で拘束され、同日、他の容疑者とともにペトロブラス捜査案件を担当するパラナ連邦裁判所のあるクリチーバへ移されました。
 パロッシ氏の拘束理由は、建設企業オデブレヒトへ経済的便宜を謀り、その見返りに自身および関係する政治グループに不正な利益をもたらした疑いです。連邦警察は、パロッシ氏がオデブレヒト社に税務上の恩典をもたらした2009年の暫定措置令の議会承認、同社が事業を行っていたアンゴラに対する国家社会経済開発銀行の信用貸付の増加、ペトロブラスによる掘削船購入の入札などに関与したとしています。連邦検察は、以前の捜査で押収したリストから、08年から13年の間に労働者党と同氏を含む関係者に1億2800万レアル以上が支払われたと語りました。