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ブラジルで滋賀産コシヒカリを注文販売

 在日日系人向けにブラジルから食料品などを日本へ輸入・販売しているアイメックス・トレーディング株式会社(小林圭介社長)がこのほど、滋賀県産米のコシヒカリや地酒などを日本から輸入し、サンパウロ市の東洋街で注文販売を開始しました。プロポリスなどの健康食品販売を目的に2002年に設立された同社は、06年から日本に住む日系ブラジル人を対象にコーヒーや調味料などを輸入・販売、現在約80品目の商品を取り扱っています。
 08年のリーマン・ショック前までは最大で約33万人と言われた在日日系人数も、11年の東日本大震災発生などの影響も加わり、今年初旬には約17万8000人と約半数に減少、日本に定住している日系人も日本食化が少しずつ進み、同社は「ブラジルの販売市場に活路を見つける最初のとっかかり」として滋賀県産のコシヒカリと日本酒をブラジルで輸入・販売することにしました。
 「米どころ」でもある滋賀県産品のコシヒカリを食べた同社の小林社長は「新潟のコシヒカリに比べて遜色がなかった。最近は小さな会社でも海外に特殊な製品を売り出しているところもあり、大手では扱わない商品を考えた」と、滋賀県産米は近江八幡市に拠点を置くシガ産業、日本酒は湖南市の北島酒造と提携、販売を開始したものです。

南米に居酒屋を定着させたい

 小林代表は、ヨーロッパや東南アジアでは従来の寿司・天ぷらといった日本食から、安くて種類も豊富な「居酒屋」風スタイルがもてはやされるようになってきたという。南米でも少しずつ居酒屋が人気を得つつあるが、小林代表は「(南米では)本当の意味ではこれからで、安い値段で和食体験ができるようにすることが将来の目標」と話しています。
 同社は今回テストケースとして、滋賀県コシヒカリ2トン(2キロ入り1000袋)をブラジルに輸入しました。今後は食料品を中心に、炊飯器など日本製電化製品のブラジルへの輸入も考えています。
写真=販売するコシヒカリ、日本酒(サンパウロ新聞)