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三菱商事がコーヒー農園の株式取得

 三菱商事(小林健社長、本社/東京都)は、サンパウロ市の北約300キロに位置するイパネマ農園(Ipanema Agricola S.A.並びにIpanema Comercial e Exportadora S.A.による経営)の株式20%を取得し、運営に参画すると発表しました。同農園の保有面積は約60平方キロメートル(世界最大級)、年間生産量はコーヒー10億杯分に相当します。
 発表によると、同農園のコーヒーは、使用農薬や生産履歴が整備されトレーサビリティ(流通履歴追跡可能性)に優れているだけでなく、米国、オランダ、イタリアの各認証機関から環境・CSR(企業の社会的責任)に配慮していることなどを証明された安全なスペシャリティコーヒーとされています。
 三菱商事によると、世界のコーヒー需要は新興国を中心に供給を上回るペースで伸びており、中でもイパネマ農園産のコーヒーなどの認証コーヒーの需要は、米欧日を中心として年率10%程度で伸びています。同商事はこれまで、イパネマ農園産のコーヒーを20年以上にわたって主に日本向けに紹介・販売しており、今後、現地に常駐者を派遣して同農園の運営にも参画することで、コーヒー豆収穫の更なる機械化・効率化、かんがい施設の充実(干ばつ対策)等を図り、質の高いコーヒーを安定的に生産・販売する体制を強化していくことになります。