中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

息子の米国大使起用を正式に決定か

 16日付現地メディアによると、ボルソナロ大統領は閣議の後、息子のエドワルド議員を米国大使に正式に決定したと述べました。大統領は「ネポチズム(身贔屓)ではない」と強気の姿勢です。

 最高裁判所は「指示、指導力、任務のある地位や信用を必要とする部署への親族の任命を禁じてる」と表明しており、政界・官界からは早速批判の声が上がっています。元ワシントン大使だったモレイラ氏は「大統領は、息子エドワルドはトランプ家と親密であり、外交官ではないが、適任だと主張している。しかし、ホワイトハウスと友達というだけでは不十分だ」と述べています。

 閣僚の中からも、「世界は急速に変化している。外交官は、大統領など官僚との友情だけでは務まらない。状況全体を掌握する必要がある。親密さは重要だが、それだけでは不十分だ」との声が上がっています。

5月の工業生産は0.2%減

 地元メディアによると、地理統計院が12日、5月の工業生産は4月比で0.2%減と発表しました。工業生産は15地域中8地域で落ち込んでいる、としています。
 最も落ち込んだのはエスピリトサント州の2.2%減。その他の地域でもリオ・グランデ・ド・スル州が1.4%減、サンタカタリーナ州が1.3%減、ミナス・ジェライス州が1%減、セアラー州が0.9%減、マット・グロッソ州が0.7%減、ペルナンブコ州が0.6%減と、北部の州で落ち込みが目立っています。。

ボルソナロ大統領、息子を米国大使に

 地元メディアによると、ジャイル・ボルソナロ大統領が11日、米国のブラジルの大使にエドワルド・ボルソナロ連邦下院議員を要請したと明らかにしました。エドワルド議員はボルソナロ大統領の子どもですが、正式な要請があれば受け入れる意向です。

 この要請に最高裁のマルコ・アウレリオ・メロ長官は「米国大使への最終的な指名は依怙贔屓である」と反発しています。法律家の中には、「憲法は大統領が息子を命名するのを排除している」と指摘する意見もあります。

 こうした意見に対しボルソナロ大統領は、「エドアワルドはトランプ大統領の子どもたちと友人関係にあり、英語も得意で、スペイン語も話せる。米国との外交経験も豊富だ。彼は大いに仕事をするだろう」と反論しています。

 ボルソナロ大統領は親戚などを重用するアメリカのトランプ大統領をまねているのではないか,との見方もあり、政界は揺れ動きそうです。

10月に海外日系人大会開催

 海外在住の日系人が年に一回一堂に会し、意見を交換する『海外日系人大会』が10月1日から3日間、憲政記念館、JICA市ヶ谷を会場に開かれます。

 今年のテーマは「日本と国際化の架け橋,日系社会」で、先ごろ来日、安倍首相と会談したボルソナロ・ブラジル大統領も、「日本との架け橋としての日系社会」の役割を評価しています。海外日系人の存在が改めて見直され始めた中で開かれる日系人大会は、注目すべきものになりそうです。

 これまでは、日本文化維持のためには日本語教育が重要、海外で活動するには二重国籍を、移民子弟が日本で働くビザを、といった大会宣言が発表されてきた。日本語教育の重要性は徐々に認識され、移民してが日本で働くビザも4世まで発給されるようになりました。二重国籍についてはまだ門戸は閉ざされたままですが、実質的は黙認の状態になってきました。同大会の成果かも知れません。

高速道路に裸のカップル

 地元での報道によると、9日朝、サンパウロ州の高速道路上で裸のカップルが発見されました。2人は一糸まとわぬ状態で路側帯に立ってるところをビデオに記録されています。道路の安全地帯で道路職員が保護、病院に運びました。

 女性は21歳と明らかになっていますが、男性は身元など一切明らかにされていません。病院によると、2人は興奮状態で、脱水状態でした。 2人は薬を飲み、その後退院しました。

 記録されたビデオには、服を着ていない男性と女性が映っており、2人は道路側の茂みから道路へ出て、最初の車線を渡り、高速道路の中心線を渡る姿が記録されていました。 2人が素っ裸でナゼ高速道路へ出てきたのか、全く判っていません。警察への通報もなかったため、カップルの裸事件は記録されていませんでした。

ガソリン値下げ=ペトロブラス=

 地元メディアによると、ペトロブラスは8日、製油所のガソリンとディーゼル価格を引き下げたと発表しました。この値下げで販売店では、ガソリンは4.4%下がり、ディーゼルは3.8%下がりそうです。

 価格の下落に伴い、製油所のガソリン1リットルの平均値は 1.6817レアル, ディーゼルは1リットル 2.0649レアルになります。

失業は1300万人

 地元メディアによると、ブラジル地理統計院の発表で、3~5月期の失業率は12.3%(失業者数は1298万4000人)と判りました。同年2~4月期よりも低く、前年3~5月期と比較しても下回りました。しかし、地理統計院は「前年同期比、前期比でも、統計的には横ばい」としています。

 就業者の増加は建設業と商業を除くほぼすべての産業分野で認められました。とくに製造業、農牧業、公務員の増加が目立っています。

モノレール新設を断念=サンパウロ州知事=

 4日付伯字紙によると、サンパウロ州ジョアン・ドリア知事が、サンパウロ大都市圏ABC地区にモノレールを新設する計画を中止し、高速バスを走らせる代替案を発表しました。

 モノレール建設計画は2009年に浮上、サンパウロ市地下鉄2号線のタマンドゥアテイ駅とサンベルナルド・ド・カンポを結ぶ計画でした。サンパウロ州は民間団体と建設のための合同プロジェクトを2014年に立ち上げ、同プロジェクトと建設契約も成立していましたが、建設は実行されないままでした。

 ドリア知事は「建設経費60億レアルの調達や土地接収が困難で断念した」としています。モノレールに代わる案として、高速バスの導入を提案しました。高速バスであれば、建設費も6億8千万レアル程度で財政負担も少なく、予想される1日15万人から34万人の利用者に対応できるとしています。

貧困層は車、富裕層は地下鉄利用=地下鉄公社調査=

 3日付伯字紙によると、サンパウロ大都市圏に住む人々の交通事情をサンパウロ地下鉄公社が調査、まとめたデータを発表しました。それによると、最近10年間で、収入の低い人ほど車やバイクを使い、収入の高い人は地下鉄を利用する傾向にありました。

 10年間で世帯収入が月額2千~3800レアルの人が車で出かけた回数は82%、バイクで出かけた回数は77%増えましたが、1万1400レアル以上の人の車利用率は49%減り、地下鉄利用率が5.7%増えました。地理学者のラファエル・カラブリア氏は、「稚拙なバス交通整備への投資、車の購入を容易にした連邦政府の方針、サンパウロ州が行った積極的なメトロ整備への投資などが重なり、この結果になった」としています。

 2010年に営業が始まった民間セクターが経営する地下鉄4号線の開通で、サンパウロ市の地下鉄は“網状連絡網”になりました。

銃弾不法所持と火器製造で2人逮捕

 1日付G1Webサイトによると、サンパウロ市の近郊スザノ市で、軍警が非合法の銃製造工場を発見し、銃弾不法所持と火器製造の現行犯で2人を逮捕しました。

 巡回パトロール中に不審な工場屋内に人がいるのに気づいた捜査員は、「建物の中にいる男に、『ちょっと話を聞きたい。外に出てきてくれ』と呼びかけたが、男の動きが怪しかった。工場内をよく見ると、武器の部品のようなものが見えた」と摘発の様子を語りました。建物の内部を調べると、手製の自動小銃4丁、銃弾、銃製造の道具や機械が見つかりました。

 逮捕された2人は所轄の警察署に連行され調べを受け、その後警察は「2人は、銃や弾薬の所持規制や銃の違法製造で銃規制法に違反した」と発表しました。