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ブラジル訪問外国人に黄熱予防接種を呼びかけ

 13日付国内メディアによると、世界保健機関がブラジル国内の黄熱病に感染する危険地域を訪れる外国人に黄熱ワクチン接種を奨める声明を発表しました。感染リスクがある地域はアクレ、アマパー、アマゾナス、バイア、エスピリト・サント、ゴイアス、マラニャン、南マット・グロッソ、マット・グロッソ、ミナス・ジェライス、パラー、パラナ、ピアウイ、リオデジャネイロリオグランデ・ド・スル、ロンドニア、ロライマ、トカンチンス、サンタ・カタリーナ、サンパウロの20州とブラジリア連邦直轄区です。これらを訪問予定の人は渡航10日前にワクチン接種を受け、国際予防接種証明書(イエローカード)を携行する必要があります。

 2018年12月から19年1月にかけブラジル国内11市で、黄熱病への罹患が36件確認されています。大部分はサンパウロ州内で、15年以降確認されていなかったパラナ州でも2件確認されました。黄熱病は頭痛、低発熱、虚脱、嘔吐、筋肉痛、関節痛などの症状を引き起こし、重篤になると肝臓、腎臓の炎症、皮膚からの出血が見られ、死亡することもあります。

 世界保健機関はブラジルの現状について、「黄熱病発生の第3段階の可能性がある。第1段階は16~17年で感染が778件確認され、そのうち262件で死亡が確認されている」と指摘しています。第2段階は17~18年で感染件数は1376(死者483件)としています。また同機関は「ここ2年のの観測で今年がどうなるを判断するのは時期尚早だが、ウィルスの伝播はブラジルの南方の集団免疫力が低い地域へと広がり続けている」としています。