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メルセデス・ベンツが5年間で24億レアル投資

 地元メディアによると、独自動車メーカーのメルセデス・ベンツは2018~22年にかけ、ブラジル国内の商用車部門に24億レアル(約840億円)を投資、バスのシャシーとトラックを製造するサンベルナルド・ド・カンポ工場(サンパウロ州)とジュイス・デ・フォラ工場(ミナス・ジェライス州)の近代化を図る計画です。投資は両工場の近代化だけでなく、新製品の開発、サービス、技術開発にも向けられます。

 ベンツのフィリップ・シーマー社長(ブラジル法人)は投資について、「これらの新たな投資によって当社は、将来的に高いポテンシャルを持っているブラジル市場が回復したときの準備を整えておく」としています。

 2013年以降、ブラジル国内のトラック市場の規模は70%縮小しました。しかし、農業分野の大型トラックの牽引でトラック市場は危機から抜け出しつつあります。ベンツはブラジルのトラック市場は18年に20%拡大すると予測しており、今回の新規投資はこの市場拡大に向けたものです。

 ベンツによれば、17年1~9月にブラジル国内で販売したトラックの数は市場全体の28.4%を占め、バスは市場の50%以上を占めています。この9カ月間の輸出台数は、トラックとバスを合わせて1万1157台と、昨年同時期を26%上回っています。