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子持ちの独身女性世帯が10年前から110万増加

 地元メディアが、他の親族と同居している場合も含め配偶者のいない女性と子供で構成される世帯が2005年から15年の間に約110万世帯増加した,と報じています。05年の1050万世帯に対し、15年のデータでは1160万世帯に増加しています。

 ブラジル地理統計院が発表したもので、独身女性世帯の絶対数は増加していますが、全体に占める割合は18.2%から16.3%へ低下しています。原因は、子供のいない夫婦や単独世帯が増えているためとしています。子供のいる独身女性世帯は25.8%から26.8%に増加しています。

 人口統計国勢調査によれば、10年の出生率は1.9人で、00年の2.38人から減少しています。出生率の低下は全ての年齢層で起きていますが、15~19歳の母親の割合は女性の高学歴指向により、00年の14.8%から10年は11.8%に減少しました。中等教育で学ぶ女性の増加率は男性に比べて9.8%高く、大学における男女学生(18~24歳)の割合も、10年には女性が全体の過半数(57.1%)を占めるようになっています。

 ブラジル地理統計院は「家庭の構成に変化が起きつつあり、家族の主要な担い手と見なされる女性が増加している。この社会的変化に注意を向ける必要がある」と指摘しています。子供のいる世帯で配偶者がいても、女性が世帯を代表していると見なされるケースは、05年の4.8%から15年の15.7%へ増加しています。