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女性候補1万4千人が得票ゼロ 「身代わり」か?

 地元メディアによると、高等選挙裁判所が行った調査で、今年10月に行なわれた地方選挙の1万6131人の立候補者が1票の得票もなく落選していることが分かりました。このうち女性候補者は1万4417人で、男性候補者は1714人でした。リオ・グランデ・ド・スル州では128人の女性候補者が得票ゼロでした。
 選挙法により2009年以降、各党は候補者グループに最低30%の女性候補者達を含める必要があります。捜査関係者は「得票ゼロだった女性候補者が多かったのは、義務的に女性枠を埋めるためだけに利用された身代わり候補者だった可能性がある」と見ています。
 高等選挙裁判所は、各州の選挙検察庁(MPE)が枠埋め立候補者の調査を要請しています。リオ・グランデ・ド・スル州では、選挙検察庁が立候補者の信憑性を確認するため、立候補者の選挙準備過程の調査を進めています。ポルト・アレグレ州都圏にある有権者18万7000人のグラバタイー市では4人の女性候補者達が得票数ゼロでした。候補者だった女性(25)は、選挙裁判所に資産も申告せず、選挙運動のための寄付も受け取っていませんでした。
 他にも様々なケースが浮かび上がっており、もし不正が確認された場合、選挙検察庁は、この違法行為で恩恵を受け当選した同じ党の男性候補者対する不服申し立てを行う事ができるとしています。