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FIFAがホテル予約キャンセル

 地元メディアによると、国際サッカー連盟(FIFA)公認の観光運営会社であるマッチ・サービス社が、サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会に向けて事前に仮予約していたホテルの約半分をキャンセルしていたことが分かりました。ブラジルホテル運営フォーラムの調査によると、昨年12月時点でW杯開催都市のホテルの合計5万5894部屋のうち、W杯期間中の空室はわずか1700部屋のみとなっていました。マッチ・サービス社が2万7000部屋を仮押さえしていたためで、そのうち1万3500部屋がキャンセルされたようです。同社は4月20日の契約締結時にも一部の部屋を契約しないとも示唆しています。
 マッチ・サービス社の広報担当は予約キャンセルとなった部屋数を公表していませんが、「世界中からブラジルを訪れる観戦客に多くの部屋を提供できるようになる」と語っています。
 サンパウロホテル・レストラン・飲食店組合は、開催都市が発表される前にマッチ・サービス社による仮予約が行われていたため、キャンセルは想定の範囲内だったとしています。マッチ・サービス社は2007年にメキシコ出身のビロム兄弟によって設立され、宿泊業務とW杯のチケット販売業務などを行っています。
 マッチ・サービス社による大量の部屋予約が宿泊費の50%もの高騰を招いたこともあり、カルテルの疑いでブラジル政府直轄の消費者保護委員会が同社の取り調べを行っています。