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初任給、過去7年で27%上昇

 地元紙の報道によれば、全就労・失業者台帳と全国消費者物価指数を基にしたデータから、新たに労働契約を結ぶ人の初任給平均(季節調整済み)は829レアルと、2003年1月(651.5レアル)より27%上昇していることが分かりました。
 2002年度の新規正規雇用の初任給はインフレ危機や近年の若者の労働市場への参加増により落ち込みましたが、04〜08年にかけて順調に推移した国内経済成長により、雇用よりはスローペースであるものの、ようやく10年前の水準(01年は835レアル)に戻りました。専門家は、上昇の理由として、専門技術職の人材不足や最低賃金交渉の成功と指摘しています。過熱気味の労働市場は、専門技術を持った人材が常に不足しがち。このため、同業同士で高額の給与を提示し、従業員の引き抜き合戦を展開しているのが、初任給の底上げにつながっていると見ています。
 業界別に見た6月の新規正規雇用の初任給は、公共工事などの建設作業員が888レアルで最高。サービスがそれに続く872.5レアルで、鉱工業界は858レアルでした。