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停滞する水力発電所建設

 あまり知られていませんが、ブラジル国内には建設工事を中止して長期間にわたり放置している発電所がたくさんあります。中止中の発電所で最も大きいのがトカンチンス州北端のサンタ・イザベル発電所。規模は出力1087MWで,建設が開始されたのは2002年。現在は工事は停止中で、いつ再開されるのかは不明だそうです。他に北伯ではアマパ州のサント・アントニオに建設中の167MW規模の発電所。建設が中止されたのは2002年。現在、設備許可待ちの状態だといいます。
 このほかマットグロッソ南端からゴイアス州の南部にかけてのコウト・マガリャンエス(150MW)、イツミリン(50MW)、オーリョ・ダ・アグア(33MW)、南マットグロッソのサンドミンゴス(48MW)などの発電所は、2000年から2002年に引渡し予定だったのが現在でも予定されてるだけで、着工の兆しは見えません。ミナス州の西北ムルタ(120MW)、ミナス南方のバウー(110MW)、リオ州のイタカラ(195MW)も2001年完成予定に関わらず、完成めどは立っていないそうです。
 以前と比べブラジルの電力事情は好転したとはいえ、まだまだというのが実情。これらの発電所の完成を心待ちにしている人は多いのですが、予定は未定ということのようです。