地元メディアによると、国内が政治危機で揺れる中、ジルマ大統領に対する弾劾手続きだけでなく、「解決策」として総選挙まで含むいくつかの提案が浮上しています。5日にはカリェイロス上院議長(民主運動党、アラゴアス州)が、マリーナ・シルバ元上議(レデ党)などによる総選挙実施の提案に理解を示し、国民投票を行う提案についても一定の理解を示しました。その一方、最高裁判所は憲法改正によって大統領制から議員内閣制に移行する事が可能かどうかのを審議を行っており、今月中に可否の判断が下される見通しです。
半議院内閣制
議会の行政への関与度合いを高める「半議員内閣制」採用については、昨年12月、テメル副大統領が提案しました。現在は大統領から送付された予算を議会が承認あるいは否決をしていますが、この制度では議会が行政とともに国家予算の編成と執行に関わります。これにはセーラ上議(社会民主党、サンパウロ州)とカリェイロス上院議長が賛意を示しましたが、上院議長は野党と話し合いのの末、採用しませんでした。
昨年末にはブラジル弁護士会により、大統領が指名した首相が大臣を任命し、経済政策・予算関連の問題を指揮する「半大統領制」が提案されています。
総選挙
総選挙実施案についてカリェイロ上院議長は、いかなる選択肢についての議論もやめるべきではないと賛成し、この案について国民の判断を仰げ良いとしています。ただ総選挙を実施するには憲法改正が必要です。ジルマ大統領は総選挙案に、「下院と上院に任期を手放すことを説得してから話に来てもらいたい」と語り、議員が任期途中で辞めるのに同意するのかと皮肉っています。