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アマゾン先住民地区の医師不足が深刻

 ブラジルのメディアによると、保健省は22日、アマゾン先住民ヤノマミ族居住地域の医療不足解消のため、専門家の募集を加速すると発表しました。採用するのはブラジルと海外で訓練を受けた医師で、先住民省は「昨年、ヤノマミ族地域では100人近い子どもが亡くなっており、常駐する医師が必要」と述べています。

 現在、重度の栄養失調に陥ったヤノマミ族の子どもたちは、保健省のチームがケアしています。2013年にジルマ政権で作られた先住民に対する援護計画は、ボルソナロ前政権から抵抗を受け、2019年に新しい計画を決定しました。しかし、実際には計画通りには進んでいません。

 保健省によれば、田舎や周辺地域は医師不足が続き、欠員補充が十分でなかったとしています。ルーラ大統領は、飢えと病気で荒廃したヤノマミ族居住地は緊急支援が必要と指摘しています。ブラジル人医師の応募が少なければ、外国人医師の応募者が採用されることになり、保険省は同地区での医療サービスを速やかに実施する方針です。

 ヘルスケア事務局は「ヤノマミ先住民特別衛生区は専門家が最も不足している地域の一つ」としており、保険省は、先住民の健康のニーズを考えると、新たに募集を始める必要があると話しています。