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ブラジル国境の町で飢えるベネズエラ難民

 ブラジルのメディア29日付によると、ベネズエラを逃れブラジルのロライマ州に避難してきたベネズエラ人は飢え、路上で生活しています。連邦政府は夜にのみ食料を提供し、1人あたり5リットルの水を配っていますが、とても飢えを癒やす量とは言えません。

 ベネズエラとの国境に近いパカライマ市で避難民の家族は、衛生状態が悪い上に食糧も少なく、睡眠場所もないため、路上で1日を過ごしています。彼らは秘密ルートを経由してパカライマ市に入り、移民として正式な手続きをするために長い列に並んでいます。連邦政府が6月24日に外国人の入国を緩和してから、その数が目立つようになりました。

 陸軍の機動部隊がベネズエラの移民と難民にサービスを提供しており、新しく到着した移民には夜間避難所、食料も提供しています。しかし、国境での外国人の入国が増え、受付・身分証明書の窓口での1日あたりの扱いが80件から300件に急増、サービスが間に合っていないのが実情です。現在政府は、パカライマ市に入ったベネズエラ人の数を発表していません。

 在伯ベネズエラ大使館は、入国するベネズエラ人の平均は1日あたり300人から800人としています。ベネズエラには二人の大統領がいますが、同大使館は反大統領派で野党指導者のフアングアイド大統領(大統領を宣言)の意を受けています。連邦政府は、こちらを大使館として認めています。