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上院でクロロキン推進者の特定急ぐ

 ブラジルのメディア7日付けによると、元・現保健大臣3人の事情聴取を終えたコロナ禍議会調査委員会(CPI)は、マラリアの治療薬クロロキンをコロナ治療薬として推奨した人物の特定を急いでいます。そのためCPIは6日、クロロキンの生産、流通、およびコストに関する情報を開示するよう陸軍指令部、オズワルド・クルス財団(フィオクルス)に要求しました。

 CPIはクロロキンの使用を広めた責任ある政府関係者の特定を急いでおり、質問状を送ったフィオクルスからは「使用の決定は保健省にある。クロロキンはマラリア治療を目的としており、コロナ治療に使用するのは問題」と回答してきました。

 同委員会はまた、クロロキンの生産と流通に関係した陸軍化学研究所にも情報を求めました。要求されたのは、生産と流通、薬の日付、目的地の詳細です。まだ回答はありません。

 こうしたCPIの動きにボルソナロ大統領は敏感に反応、7日、ソーシャルメディアに投稿、早期治療に関するCPIの異端審問官に回答しました。「患者は医師と相談し、治療薬を選択する余地があった」と主張、CPIでの証言のような「押しつけではなかった」としています。