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医療崩壊目前の日本

 ブラジルメディア18日付は、日本医師会が「急患を乗せた救急車が80の病院に入院を断られるなど医療崩壊寸前にある」と警告した、と報じました。80の病院をたらい回しにされたのは、呼吸困難になっていた男性患者だったとしています。

 日本は高品質と妥当な費用で称賛される医療制度ですが、病院のベッド数、医療専門家数、個人用保護具不足という弱点が明らかになりました。発熱した男性の診察を40の病院が拒否したのも、日本医療の弱点の表れと思われます。日本には、10万人あたり5つのICUベッドしかありません。これは、30のドイツ、12のイタリアと比べ非常に見劣りする数字です。日本の厚生労働省は、感染症患者の入院規則を緩和、深刻な患者にベッドを用意するため、軽い症状の患者をホテルへ移動し始めています。

 日本の首相は、コロナウイルス危機の悪化防止のため日本全域に緊急事態を発し、外出を控えるよう呼びかけていますが、専門家は外出自粛要請の遅れを批判しています。また、日本医師会は「医療従事者の保護具が不足しており、彼らを危険にさらしている」と指摘しています。