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米国がブラジル人移民を強制送還

 地元メディアによると、国家安全保障局は29日、米国政府がメキシコ国境を経由して米国に入ったブラジル移民をメキシコに送り返し始めた、と発表しました。米国政府は、「メキシコとの国境を通って入国するブラジル人の数が増加したための処置」としています。

 米国政府によると、2018年10月から2019年9月までに米国とメキシコの国境で約17,900人のブラジル人が違法な入国で拘留されました。多くのブラジルからの移民は、テキサス州エルパソのホテルに入り、そこで亡命申請をした後、米当局に拘束されています。拘束後メキシコへ送り返された移民希望者は、亡命申請の審査結果をメキシコで待つことになります。

 米国は、「不法移民の流入を食い止めるために、この地域の協力者や他の国に協力を要請している」と語っています。このほか25日には米国政府が数十人のブラジル人を拘束、チャーター機ミナスジェライス州ベロオリゾンテ市に強制送還してきました。ブラジル当局は、彼らを受け入れています。

 この送還についてジェイル・ボルソナロ大統領は25日、「米国に不法入国したブラジル人を国外追放することは正しい。 どの国でも、法律は尊重されなければならない。違法に入国した人を返還するのはその国の権利である」と述べました。