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豚インフルエンザで死者2人=サンパウロ州=

 現地紙によると、新型インフルエンザ(H1N1)による死亡者が、サンパウロ州内で2例確認されました。死亡者は内陸部のサンジョゼ・ド・リオ・プレット市とカタンドゥーバ市の住民です。
 リオ・プレット市の患者は54歳男性で、市内のサンタ・カーザ病院の集中治療室(ICU)に今月8日から入院していましたが、15日夜に死亡が確認されました。同市では昨年、2人が死亡しています。カタンドゥーバ市の患者は52歳の女性で、今月5日にパドレ・アルビーノ病院に入院し、8日に死亡しています。H1N1ウイルス感染が確認されたのは死後4日が経過してからでした。
 この新型インフルは、別名「豚インフルエンザ」や「A型インフルエンザ」と呼ばれているもので、2009年に世界的流行を起こしたものと同じタイプです。昨年末にはブラジル南部のリオ・グランデ・ド・スル州在住の作家ルイス・フェルナンド・ベリッシモ氏(76)もこのインフルで入院、呼吸補助装置が必要となるほど重症化しています。
 同州州都ポルト・アレグレ市では、インフルエンザ予防接種キャンペーンを開始した15日には26歳女性が罹患しているとして入院しました。隣接するアルゼンチンでも2月初めで既に4件の発症が確認されています。
 インフルエンザが重症化する患者は、高齢者や幼児、妊婦などのほか、糖尿病などの慢性病を抱える患者に多く、州保健局では注意を呼びかけています。