中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

サッカーのペレが腫瘍除去手術

 ブラジルのメディアによると、「サッカーの王様」ペレ(80歳)は8月31日の定期検査で異常が見つかり,入院が続いていますが、その後異常は右結腸腫瘍と判り、10日、切除手術が行われました。

 医療関係者によると、ペレは手術後、集中治療室(ICU)に入っているものの、活発に話すなど徐々に回復していと言います。

 ペレは、「日を追うごとに少し気分が良くなっている。あと数日で回復する」と、10日に投稿したインスタグラムで明らかにしました。

ブラジルのコロナ禍、減少続く

 ブラジルのメディアコンソーシアム8日の新型コロナ禍調査によると、累積死者が584,458人、累積感染者が20,925,899人になりました。24時間での新規死者は250人、去7日間の移動平均死亡者数は461人でした。11月13日以来の最低記録です。

 一方、新規感染者数は14,320人で、過去7日間の移動平均は1日あたり17,461人でした。2日連続で20,000人を割っています。2週間前の平均と比べ33%のマイナスで、減少傾向がハッキリしてきました。 

 州別で死亡者を見ると、アクレ、ゴイアスセルジッペ各州は過去24時間に死亡者はいませんでした。またリオデジャネイロ州パラナ州は横ばいで、サンパウロ州は減少しました。

 ワクチンは2回接種済みが32.32%で、1回だけが63.77%に達しました。

ブラジル大統領,サンパウロ市で最高裁批判

 ブラジルのメディアによると、ボルソナロ大統領は7日午後、サンパウロ市のパウリスタ大通りに集まった支持者の前で、「連邦最高裁判所のモラエス判事の決定には従えない」と演説しました。演説では、ブラジルの選挙制度最高裁のメンバー、コロナウイルスと戦うための措置を講じた知事や市長をも批判しました。

 大統領は演説で、「モラエス氏の決定は何の意味も無い。国民の忍耐力は尽きており、彼は私たちにとって存在しないのも同じだ。一人の男が私たちの自由を縛るのを認めることはできないし、彼は今の場所から去るべきだ。悪党になるのをやめ、人々を抑圧するのをやめ、人々を検閲するのをやめべきだ」と強調しました。

 この演説に対し、ブラジル弁護士会最高裁判所,政治家は「反民主的行為の呼びかけだ」と反発しています。ブラジル憲法によると、誰でも裁判所の決定には従わなければなりません。法律家は、大統領の演説は無責任と指摘します。

 リオデジャネイロ州立大学のグスタボ・ビネンボジム教授は「大統領は、司法の決定に従わないと脅し、権力間の独立と調和を攻撃している。司法の決定を大統領が守らなければ、議会の裁量により、政治的権利の喪失をもたらす可能性がある」と語りました。

 モラエス判事には制度と民主主義を維持するために資金調達と組織を調査する責任があるとされ、大統領の仲間の逮捕を決定しています。大統領自身も最高裁判所および高等選挙裁判所で5件の調査対象になっています。モラエス判事は来年、高等選挙裁判所長官に就任予定です。

ブラジル衛生監督庁、ワールドカップ試合を中断

 ブラジルのメディアによると、サンパウロで5日に行われていたワールドカップ予選のブラジル対アルゼンチンの試合が、試合開始後5分間で国家衛生監督庁(アンビサ)によって中断されました。英国のチームに所属しているアルゼンチンの選手4人が、保健当局に嘘の申告をして入国、試合に出場していたとの疑いです。

 コロナウイルス変異体の侵入を制御するために、過去14日間に英国、南アフリカ北アイルランド、インドを通過した旅行者は、原則としてブラジルへの入国が出来ません。アンビサは、アルゼンチン選手の4人が英国のチームに所属し英国に住んでいることから、「アルゼンチン代表団が情報を偽造した。4人の選手は、2週間経たないうちに英国からブラジルに入国している」と14日間の待機逃れを指摘しています。

 アルゼンチンの選手たちは3日にベネズエラの選手と試合をし、翌日,サンパウロに入り、5日の試合に臨みました。ブラジルでは、入国時に健康診断で嘘をつくと、罰金を伴った検査、または国外追放の可能性があります。アンビサはプレーヤーを、FIFA懲戒委員会と連邦警察に報告し、「プレーヤーは、ブラジルの領土に留まらないようにする必要がある」と話しています。

ブラジルで菅首相の総裁選不出馬を速報

 ブラジルのメディアが3日、菅義偉首相の辞任を速報しました。「安倍晋三氏の後継者である菅義偉首相は3日、再選を求めず、1年の任期を終えて辞任すると発表した」と報じ、その理由として「コロナウイルス対策に力を入れたいと述べた」としています。以下は速報の概要です。

 菅首相の総裁選不出馬を発表したのは二階俊博党幹事長で、幹事長は「自民党の緊急会合で菅首相が決意を述べた」と語り、「私は驚いた。非常に残念だが、彼が慎重に検討して決めたことだ」と付け加えました。共同通信が8月に行った調査によると、菅内閣は31.8%の支持率しかありませんでした。

 総裁選は9月29日に予定されており、菅総裁は再選を求めるものと思われていました。総選挙は10月末までに行われる予定で、自民党が引き続き政権を握ると予想されています。

ブラジルで眞子さまの結婚問題を報道

 ブラジルでも眞子さまの結婚問題には興味があるのか、フランス通信社の配信を受けたメディアがブラジルで報じています。「日本の帝国継承の規則の下で(皇室典範のことか)、眞子は庶民と結婚することによって王室の称号を失います。彼女は大学で彼女の婚約者(弁護士、小室圭氏)に会いました」などと報じています。

 そして、「今上天皇の姪である眞子内親王は、間もなく彼女の庶民の婚約者と結婚し、米国に住むことを計画している」と書き、「二人は、いくつかの伝統的な儀式なしで、今年後半に結婚することを望んでいる。皇族が儀式なしで結婚することは珍しい」と報じています。

 更に記事は続きます。「日本のメディアによると、彼女はまた、王族以外の人と結婚し、王室を離れる女性に与えられる最大670万レアル以上(1億5000万円)の持参金を拒否することになった」と詳しく報じます。

 眞子さまは、天皇陛下の弟である秋篠宮殿下の娘で現在、29歳。王女は、2017年に大学で弁護士の小室圭氏(29)出会った。小室氏は、母親が元婚約者からお金を借りて返済しなかったとして、マスコミからバッシングを受け、2018年に予定されていた結婚式が延期された、とスキャンダルにも触れられています。

 小室氏は法律を勉強するため渡米し、法律の勉強をしていますが、これはスキャンダルから注意を逸すためと見られています。王位継承順位に並ぶ久仁様の姉にあたります。

 なかなか詳しい報道ぶりで、王室制度を持たない人たちの王族に対する興味のほどが分かります。

ブラジル人の62%が部分的免疫獲得

 ブラジルのメディアコンソーシアム1日の調査によると、国民の30%が2回のワクチン接種を終え、新型コロナに対する免疫を獲得しています。このため死亡者、感染者ともに減少傾向にあります。

 収集されたデータによると、2回のワクチン投与は63,554,779人が終えており、これは人口の29.79%に相当します。1回のみ接種をし、部分的な免疫を獲得しているのは132,174,844人で、人口の61.96%になります。

 一方、コロナによる死者は過去7日間の移動平均で1日あたり643人で、14日前の平均と比べ22%減少しています。 また、感染者も過去7日間の移動平均は1日あたり22,660人で、11月11日(22,581人)以来の最低を記録しました。2週間前の平均記録と比べ24%減です。

パラグアイでガソリン購入するブラジル人増加

 ブラジルのメディア31日付によると、高いブラジルでのガソリン購入をやめ、国境を超えてパラグアイのガソリンスタンドへ行き、車を満タンにするブラジル人が増加しています。ブラジルのガソリン価格は6レアル(約128円)から7レアル(約150円)です。

 ブラジルとパラグアイを結ぶポンチ・ダ・アミザーデ(友情の橋、イグアスの滝の近く)を渡ったガソリンスタンドでは1リットル5.79レアル(約124円)で売られています。ここより2kmほどパラグアイの方へ進んだところでは4.50レアル(約96円)のスタンドもあります。

 パラグアイまで来てガソリンを購入している人は「ブラジルのガソリン価格は非常に高い。橋を渡って来れば、タンクで30レアル(約642円)から40レアル(約856円)節約できる」と話しています。

ブラジルのコロナ禍、ピークアウトか

 ブラジルのメディアコンソーシアム30日の調べによると、新型コロナの累積死者は579,643人で、58万人に近づいてきました。30日の新しい死者は313人で,過去7日間の移動平均死亡者数は671人になりました。12月30日以来最低の記録です。

 一方、累積感染者は20,751,108人で、この日の新たな感染者は12,453人でした。過去7日間の移動平均は1日あたり23,975人で、11月11日(22,581人)以来の最低を記録しました。

 死者が増加した州はリオデジャネイロ州、パラナ、サンパウロ両州は減少しました。ワクチン接種者は現在、1回目を終えた人は60.95%で、2回目まで終えた人は28.67%でした。