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食肉輸出業者が大幅な輸出増期待

 8日付伯字紙によると、ブタおよびイノシシに感染する家畜伝染病のアフリカ豚コレラが中国で猛威を振るい、壊滅的な被害を被っているのを受け、ブラジルの食肉輸出業者は中国向けの豚肉・鶏肉輸出が当初予想より大幅に増加すると期待しています。豚肉・鶏肉の輸出業者が集まるブラジル動物性タンパク質協会のフランシスコ・トゥッラ会長は8日、「今年の豚肉輸出量は主に中国の需要の増大で前年比20%増が見込める」と語りました。18年末に発表された同協会の予想では、豚肉の19年の輸出量は前年比3%増としていました。

 中国では飼育されていた豚の多くがアフリカ豚コレラの発生後に殺処分され、中国では豚肉の供給量が不足、中国は外国産の豚肉を求める必要が出ています。しかし、中国の巨大な豚肉需要を満たせる供給国は少なく、同協会は、中国はブラジルからの食肉輸入増に踏み切らざるを得ないと見ています。

 トゥッラ会長は、「世界最大の鶏肉輸出国であるブラジルは19年に過去最大の鶏肉輸出量を記録するだろう」と見ており、ロイター通信にも「家禽(かきん=肉や卵などを利用する目的で飼育される鳥)の輸出は低めに見積もっても(18年に対して)10%拡大する。豚肉は20%以上伸びるだろう」と話しています。

 豚肉と鶏肉はいずれも16年に過去最大の輸出量を記録しています。この記録はいずれも今年更新されると見られ、同会長も「今年の豚肉の輸出量は16年の73万3000トンを上回る80万トン、鶏肉も16年の438万4000トンを上回る450万トンに上る」と予想しています。