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工業の成長予想プラス1.1%に修正

 11日付地元メディアによると、全国工業連合が11日、ブラジルの工業は勢いを失い、今年の成長予測を対前年比プラス1.1%と大幅に低下と発表しました。同連合は今年の業績の伸びを、前年比プラス3.0%と予想していました。

 同連合は、「昨年の選挙後に期待された経済の大幅な改善が生産活動に寄与せず、生産活動は低調なままだ」と指摘しています。低成長にとどまるという根拠は、「社会保障改革をはじめとするブラジル経済の構造改革が考えられていたよりも複雑で時間がかかっているからだ。社会保障改革の遅れは税制改革の議論の実質的な前進を妨げている。税制の合理化は歪みを無くし、コストを削減、競争力を高めるのに大切だ」としています。

 なお、同連合は、ブラジル経済の成長見通しについてもプラス2.7%からプラス2.0%に下方修正しました。同連合経済政策担当マネジャーは「今年初めの活動ペースは予想よりも弱かった。失業率は依然として高く、各世帯は消費意欲に欠け、企業各社は状況が悪化している」と指摘しています。