ホンダは27日、サンパウロ州中東部の町イチラピナで、これまで2度にわたって稼動開始を延期していた新工場での生産を開始しました。ホンダによると、10億レアル(約300億円)を投じたイチラピナ工場は敷地面積580万平方メートル、年間最大12万台の生産能力があります。まず「フィット」の生産(日産90台)を始め、21年までにブラジル国内で生産されるすべての車種を同工場で組み立てる予定です。
工場は2015年に完成していましたが、ブラジルは当時、史上最悪と言われる経済危機の中にあり、新車市場も落ち込んでいました。このためホンダは同工場の稼動開始を延期、市場が回復するのを待っていました。南米ホンダは、「当時は国内の2工場で生産を行うほどの需要がなかった」と話しています。