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デング熱 サンパウロ市内で勢い増す

 国内メディアによると、サンパウロ市内で1月から2月12日までにデング熱への感染が201例確認され、2018年の1年間に同市内で確認された感染例(563例)の35%に上っています。サンパウロ市保健局が警戒を呼びかけています。

 デング熱はデングウイルスが原因で発病する感染症で、ネッタイシマカヒトスジシマカが媒介します。デングウイルスには4種類の型があり、一つの型に感染し治癒しても、他の型への免疫機能は出来ません。むしろ続けて他の型に感染すると、病状が重くなるといわれています。サンパウロ市内ではこれまで1型と3型の感染例が多く、2型への感染はみられませんでした。サンパウロ市では現在、異なる型のウイルスが同市内へ侵入する可能性を懸念しています。

 サンパウロ大学医学部のエスペル・カラス教授は、「サンパウロの人にとって2型は新たなウイルスであり、免疫のある人は少なく、感染の広がりが心配される」としています。デング熱への感染対策は、ウイルス媒介の蚊の繁殖を防ぐことが第一で、産卵場所の水溜りなどをなくす努力が大切と言われます。