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ブラジル言語学五輪2次試験に2100人挑戦

 ブラジル言語学オリンピック実行委員会が主催する『第8回ブラジル言語オリンピック』の2次試験が24日、ブラジル全国で行われます。日系社会言葉の『ヨラ(私ら)』をテーマにした1次試験には4871人の中高生が受験、2100人が1次試験を突破しました。

 1次試験は、「ポルトガル語が日系社会ではどのように発音をされているか」を音韻法則から考える問題や「~しよる」「~しとる」などの西日本・九州方言が影響している日系社会での文章が、ポルトガル語でどういった内容になるのかを選ぶといった問題が出題されました。2次試験は記述式です。

 言語学オリンピック実行委員の林毅郎さん(19、3世)は、「今年のテーマ『ヨラ』は親しみのある言葉で、日系人には『自分たちの祖父母が使っていた言葉』ということを知り、アイデンティティの確立の手助けにして貰いたい。日系社会の歴史を知らない日系人や非日系人は、ブラジルには多くの日系社会があったことを知って欲しい」と話しています。

 また、林さんは『日系社会言葉は間違った言語』だと考える人がいるが、それは正しくないと指摘、「科学的には言語に正しいも誤りもなく、自分が日常的に使用している言葉はアイデンティティや文化を形成するのに一番大切なものだ。日系社会で使用されてきた言葉に誇りを持ってほしい」とも語りました。