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サンパウロ市内の黒人差別は「悪化した」が7割

 地元メディアによると、サンパウロ市民の70%が、同市における黒人への偏見及び差別が10年間、変化していない、もしくはひどくなったと考えています。サンパウロ市が公平で持続可能な都市になることを目指して社会活動を行っているネットワーク「Rede Nossa São Paulo」(以下、ノッサ・サンパウロ)の調査で分かりました。

 人種差別がひどくなったという回答は、黒人と褐色人の回答者に多く見られ、調査では黒人回答者の39%が人種差別がひどくなったとしています。非黒人回答者の38%が差別は10年前と変わっていない、19%が差別は少なくなったと答えました。

 調査したノッサ・サンパウロは「サンパウロ市民は、同市内で偏見や差別が存在していると感じている。一般の人も黒人が(差別を)最も意識していることを承知している」と説明しています。

 人種差別がひどくなったという回答者は、年齢16~24歳(42%)、女性(37%)、最貧困層(37%)、中間層(35%)となっています。同ネットワークは「ひどくなったという回答者は脆弱で傷付けられやすい人々で、この層が強く人種差別を感じている」としています。