中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

立候補却下でルーラ氏が不服申し立て

 各メディアによると、選挙高等裁判所に大統領選出馬を認められなかったルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ元大統領弁護団は4日、同裁判所に不服申し立てを行いました。同弁護団は、選挙高裁への申し立てのほか連邦最高裁判所にも、国連自由権規約人権委員会の声明を根拠に、ルーラ氏への2審有罪判決効力の一時停止を求める訴えも行いました。弁護団が根拠とした国連人権委員会の声明は、「上訴中のルーラ氏の政治的権利保障を求める」というものですが、選挙高裁は「声明に強制力はない」と判断しています。

 選挙高裁は、控訴審で有罪判決を受けた人の被選挙資格停止を定めるフィシャ・リンパ法を根拠に、ルーラ氏の立候補は認められないと判断しています。高裁は、ルーラ氏が属する労働者党に、大統領選候補者名簿の大統領候補を入れ替えるための期間を10日間、と通達しました。

 弁護団の選挙高裁に対する不服申し立ては、これから受理するかどうかを判断しますが、同申し立てが合憲と判断されれば、連邦最高裁判所で審理することになります。