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熱病流行の危険性高まる=保健省調査=

 フォーリャ紙が7日報じたところによると、国内全市の22%に相当する1153市でネッタイシマカが繁殖する環境下にあることが、保健省の調査で分かりました。ネッタイシマカデング熱、ジカ熱、チクングニア熱のウィルスを媒介するため、同省はこれらの熱病が新たに流行する危険性を指摘しています。

 ネッタイシマカの繁殖調査は、同省が各市と協力して3カ月ごとに実施しており、今回のデータは3月から4月にかけて収集したものです。データを見ると、1153市で調査した不動産の4%以上でネッタイシマカの存在が確認されています。この他2069市(昨年は1445市)を警戒地域としており、危険地域と警戒地域合わせると3222市になります。
 
保健省は「デング熱やその他の熱病の感染が弱まる秋と冬でも、ネッタイシマカの幼虫は繁殖する可能性がある。各市は蚊が繁殖しそうな場所の管理を強化してほしい」と語っています。既に産み付けられたネッタイシマカの卵から孵化した幼虫は、1年以上経過してから成長し、新たな卵を産み付け繁殖していきます。ある感染症医は、「状況は非常に深刻で、基礎衛生、防水、緑地保全の対策が必要だ。早急に対策を講じないと、蚊の繁殖を防げない」と警告しています。