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軽油を積んだ列車が脱線

 地元メディアによると、軽油を輸送していた貨物列車が29日、サンパウロ州バウルー市内で脱線しました。この鉄道を運営するコンセッショネア(契約により一定期間、公共サービスの営業権を与えられている民間企業)の職員は脱線を、「妨害行為によるものだ」と話しています。脱線した列車はバウルー市内の業者に渡す予定の軽油65万リットルを積んでいました。

 職員の話では、何者かがレールとレールをつなぐボルトを取り外し、そのためレールが不安定になり、脱線した可能性を指摘しています。

 しかし、鉄道運営会社のコンセッショネアは機関車が脱線したことは認めていますが、破壊行為や妨害行為が原因とは認めていません。同社は、「引き抜かれたボルトは軌道そのものを危うくするものではない。ブラジル技術規格協会(ABNT)の基準には、ボルトがない場合でも安全性を確保するための規定がある。当社は脱線の原因調査を開始したばかりだ」と説明しています。

 鉄道会社は外されたボルトと脱線の因果関係を否定していますが、警察はボルトを取り外した人間を特定するための捜査を始めています。