今年3月31日、サンパウロ市内とグアルーリョス空港が鉄道で結ばれました。これでタクシーやバスのように交通渋滞に巻き込まれる心配も無く、最も低料金なサンパウロ市内から同空港へ向かう交通手段が登場したことになります。しかし、この電車は時間がかかりすぎ、利用に不便という声が上がっています。
地元メディアは、キャスター付き旅行カバンを持った女性1人が、サンパウロ市内中心部の地下鉄パウリスタ駅からグアルーリョス空港第3ターミナル(国際線ターミナル)まで利用したところ、2時間10分もかかったと報じています。
時間がかかる理由は、4回も乗り換える必要があるためです。荷物を持って4回も乗り換えするのは、荷物がキャスター付きであっても、女性にはきつい作業です。乗り換えのたびに人込みをかき分け階段やエスカレーターを上ったり下りたりしなければならず、電車とホームの間には大きな隙間や段差もあります。駅とターミナルを結ぶシャトルバスには荷物を収納するスペースもありません。せっかく開通した空港アクセス電車ですが、利用者の中には不便極まりないと指摘する声もあり、今後、大幅な改善が求められそうです。